今さら聞けないBOØWY入門

入門シリーズ

目次

BOØWYとは、1980年代に現れ日本を席巻した伝説のロックバンドです。

ジャンル的には一応「ビートロック」というものに分類されるようですが、BOØWY以外で他にビートロックバンドなどというものは聞いたことがありません。もはやビートロックとはBOØWYを無理やり音楽のジャンル分けしようとして作った、BOØWYの為にあるような言葉。文字通り、どこにも属さない「Ø」なのです。またアーティストや芸能人に熱烈なファンも多く、彼らが今日の日本の音楽業界に与えた影響は凄まじいものでした。今回はそんなBOØWYについて解説していきます!

メンバー紹介

原始のドラム、高橋まこと!

愛称はまこっちゃん。まこっちゃんのドラムは、聴いただけで誰が叩いているかわかるほど特徴的な音をしています。スネアの音がデカくてハッキリしていて、タムタムもロートタムを使用し、その特徴をフルに活かしたパーカッシブなドラミングをしています。ドラムの音だけで自分を表現できるドラマーは特に日本人においてはかなり稀有な存在ですね。

渋い男です、オンベース松井恒松!

不動の8ビートダウンピッキングが特徴で、演奏スタイルのまま音もかなり硬派です。BOØWYの曲にはシャッフルビートだったり高速ビートだったり変則的な曲も多くありますが、ほとんどの曲で一貫してダウンピッキングでベースを弾いていました。渋いですね。氷室京介とは幼稚園の頃からの知り合いで、高校時代から一緒にバンドをやったりとかなりの信頼関係があります。

日本中にギタリストは腐るほどいるけど、こんなにかっこいいやつはこいつしかいないぜ。クレイジーギター、布袋寅泰!!

日本人ギタリストで、最も有名なギタリストと言っても過言ではないかもしれません。ギターを知り尽くしたとしか思えないフレーズを弾くセンス、踊りながらギターを弾くというパフォーマンスは唯一無二の彼のスタイルです。そして同じ曲を演っているはずなのに、ライブのたびにギターソロが若干異なるというのも布袋寅泰ならではのギターだと思います。

そして俺が、ボーカルの氷室京介です

相性はヒムロック。男が惚れる、男の中の男です。歌唱力、色気、いちいちかっこいい所作。ステージの上ではこの全てを兼ね備えた、まさにカリスマボーカリストです。氷室京介をカッコイイと思わない男などこの世にいるんでしょうか。永遠の憧れです。野暮な説明は、いらねぇゼ。

必聴アルバム

入り口としてまず聞いてほしいのは、「THIS BOØWY」です。

版権の関係で3枚目のアルバム以降の曲のみ収録されているという点は少し残念ですが、ライブの常連曲ばかりでBOØWYのエッセンスが全て詰め込まれていると言っても過言ではありません。入門編としては最も適切なベストアルバムだと思うのでこちらを紹介します。

まず1曲目、BOØWYの歴史を語る上でまず外すことはできない名曲、「Dreamin’」です。ライブの最初か最後に演奏されるのが定番であり、氷室京介の「最後に、夢を見てるやつらに送るぜ!」というMCで始まる本楽曲は圧巻です。私TATSUYAも、何度この曲から勇気をもらったかかぞえきれないほどです。

それから、3曲目に「BAD FEELING」です。この曲のギターリフは、日本の音楽史に多大なる影響力を持った名曲中の名曲です。This Is 布袋サウンドですよね。このエグいカッティングの音はまさに布袋にしか出せない音で、ギタリストなら誰しも1度は演奏を試みたことがあるであろう名曲です。

それから4曲目、「ハイウェイに乗る前に」。スカのリズムを取り入れた珍しい一曲です。また、ハイウェイっていうワードがいいですよね。ヒムロック節が効いたヤンキーっぽい歌詞がBOØWYを象徴している1曲です。

続いて5曲目、「NO.NEW YORK」です!待ってました!1stアルバムからある歴史の深い曲で、ファン人気もかなり上位に食い込んでくる名曲です。これも外せませんね。

それから8曲目、「JUSTY」です。この曲好きなんですよね〜。BOØWYらしい、ちょっとキザな曲なんですけど曲中のワードセンスが面白いです。「ジョーゼット」とか「プリマドンナ」とか、いったいどこで拾ってきたんだって言葉が多いんですよね。「ボナンザグラム片手に ちょっと気取って微笑み」とか、意味分かんないけどかっこよすぎます

それから9曲目、「IMAGE DOWN」。これもライブ常連の曲で絶対に外せません。

続いて10曲目と11曲目に「B・BLUE」「ONLY YOU」と続きますが、これはもう説明不要ですよね。どちらもイントロを聞いただけで血液が沸騰するのがわかる名曲です。

それから15曲目、「LONGER THAN FOREVER」です。これもラブソングとして後期BOØWYを象徴する名曲ですね。歌詞は甘いラブソングなのにアコースティックギターのサウンドを挟むことによって何故か切なさが生まれるという、かなりテクニカルなことをしているのが印象的です。

続いて16曲目、説明不要ですね。かなり有名なナンバーの「MARIONETTE」です。こういう曲をもっと早くから発表できたはずなのに、今まで作らなかったというのがいかにもBOØWYという感じがしますね。

それから17曲目にはハイテンポで非常に攻撃的な「PLASTIC BOMB」、18曲目には失恋ソングの「MEMORY」。「グダグダするんだったら俺がきれいに消えてやるよ」という男の美学がテーマになっている曲です。しかし、曲中のアルペジオが揺さぶられる感情を表しているようで言葉ではカッコつけてても心では泣いてるという男の心の弱さを見事に表現した名曲です。

続いて19曲目に「季節が君だけを変える」です。BOØWY史上唯一の日本語タイトルのナンバーです。言わずもがなの名曲なんですが、私TATSUYAはこの曲PVに着目してほしいです。

不良少年少女、ホステス、文学少女、LGBTの人たちという非常に多くの人たちが数秒ずつ出演し、カットイン中にメンバーも映し出されるいったPVです。バンドの全盛期に自分たち中心の映像を使うんじゃなくて、「俺達もオマエたちと同じだぜ」というメッセージ性を込めたPVにするところがすごくいいです。昭和のこの時代に多様性を表現するというのがBOØWYらしくて素晴らしい作品です。

それから、BOØWYの歴史上これも絶対に外すことができないラストナンバー、20曲目「CLOUDY HEART」。これに関しては説明は野暮です。聴覚と心で感じてほしい名曲です。

以上、20曲とかなり曲数は多いですがほんとにBOØWYを魅力を凝縮した最高のベストアルバムだと思います。オリジナルアルバムすべて持っていて今更ベスト盤なんかいらないというファンの方でも「THIS BOØWY」だけは持っていてほしいというくらいの名盤であると思います!

NEXTステップ

次に聞いてほしいのが、4thアルバム「Just A Hero」です。

BOØWYって、アルバムごとに世界観や曲のコンセプトがはっきりしていて、シングルで聞くというよりはアルバム単位で聴いてほしいんですよね。

で、今回聴いてほしい「Just A Hero」ですが、BOØWYというバンドのカッコいい部分を抽出した、エスプレッソみたいなアルバムだと思います。全曲を通して漂うミステリアスで神秘的な雰囲気が、素顔のBOØWYというよりもメイクアップして創り込まれたBOØWYという印象がして一番バンドを象徴しているアルバムかなと思うので、絶対に聞いてほしい名盤です。

ここではあえて中身は紹介しませんので、全体を通して1曲ずつ聴いてほしいと思います!

とはいったものの1曲だけ!7曲目の「1994-LABEL OF COMPLEX-」

聴きどころとしてゲストに吉川晃司を迎えていて、氷室とのツインボーカルで歌っているんです。曲調はミドルテンポで、ヒムロックワールドの解読が困難な歌詞が乗る、本アルバム「JUST A HERO」を象徴する曲でめちゃくちゃかっこいです。意味よりも語感を優先したのかなとも思うのですが、断片的な単語でメンバーが思い描く1994年のイメージを表現したんだそうな。

余談ですが、BOØWY解散後、布袋寅泰と吉川晃司のユニット「COMPLEX」はこの曲からきているらしいです。

デカダンス。耽美。そんなイメージがして私TATSUYAはBOØWYで一番好きなアルバムですね。

余談で語らせて!

BOØWYというバンドが80〜90年代の日本の音楽シーンにもたらしたものとは、「革命」に他なりません。もちろん音楽的にもそうでしたが、それだけには留まりませんでした。

具体的に例を上げれば、

・売れ方

アイドル全盛の時代に、既存のロックとは一線を画すような聞いたこともないようなニューウェーブサウンドのロックで、しかもテレビ出演はほとんどなしでメジャーシーンで売れるというのは当時異端でした。

・ヤンキーたちの美学

「全盛期に解散」「どこにも属さない」といった、非常に筋の通ったバンドとしての生き様が特に解散後の90年代のヤンキー達の心を掴んだのだと思います。現代を生きる我々の心の中にも潜む「男の美学」というものにも、BOØWYイムズは影響を与えているのではないでしょうか。

・不良ファッションへの影響

それまでのリーゼントに革ジャンといった「ツッパリ」という不良ファッションからよりスタイリッシュに、黒を基調とした不良ファッションが流行ったのもBOOWYが関係していると思います。

などなどその伝説たる所以は数多く存在し、2020年代の現代までも影響を与えるバンドであることは間違いないです!

おわり

というわけで、今回もBOØWYを愛するが故にかなり熱量が入った解説になってしまいましたがいかがだったでしょうか。伝説のバンドが故にBOØWYは未だに再結成を望むファンが数多くいますが、それはありえないですね。バシッとカッコよく、潔く解散したというのもBOØWYが伝説になった理由の一つなのかもしれません。まさに男の美学。誰がなんと言おうと、日本で一番かっこいいバンドだったと思います。

今回も最後まで閲覧、ありがとうございました!BOØWYめちゃくちゃ好きだよっていう人は是非コメントやリプライで感想を聞かせてくれると嬉しいです!

では、また見てね~!

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