今さら聞けないMIYAVI入門

入門シリーズ

目次

人物紹介

「MIYAVI」とは、世界を拠点に活動し日本を代表する通称「サムライギタリスト」です。

プレイスタイルの特徴としてはピックを使わずに弦を弾いて演奏する「スラップ奏法」で音作りをしていて、今までのギタリストのサウンドとは一線を画しています。

現在はソロでの活動をメインとしていますが元々は「Dué le quartz」というヴィジュアル系バンドでギタリストしていました。

速弾きからスラップ奏法まで器用にこなすギターヒーローといった印象の彼ですが、意外にも聴いてみると系統的には意外なところをついてくるメロディやグルーブ感が布袋寅泰直系のギタリストであるように思えます。

MIYAVIの音楽は、一言で表現すると引き算の音楽。試行錯誤の末にたどり着いたのが、ドラムとギターといったシンプルな構成でどこまで表現できるのかというミニマリズムの音楽だと思います。

2000年代初頭に突如として現れたニュー・ギターヒーローもといラストサムライ・ギタリスト、MIYAVIについてわかりやすく解説します!

3つの時代

Dué le quartz時代

1999年~2002年まで、Dué le quartzというバンドのギタリストをしていました。

最年少で加入が一番最後だったのにもかかわらず、MIYAVIは大半の曲の作詞作曲をし、サンプリング、プログラミングまで手掛けていました。

当時からMIYAVIの演奏は他のギタリストより頭一つ抜けているような印象でした。

当時インディーズでしたが相当な人気を博し、TV番組にも出演するほどの人気でしたが2002年、海外を目指すMIYAVIとメンバーの温度差、方向性の違いから惜しまれながらも解散します。そこから別々の道を歩むことになりますが、MIYAVIはソロで活動していくことになります。

ソロデビュー

バンドの解散から程なくして「雅-miyavi-」名義でソロでの活動を開始。ヴィジュアル系シンガーとして2004年にメジャーデビューした彼は、そのスタイルとキャラクターから「ポストhide」として注目され、独自のスタイルを確立しインディーズにもかかわらず武道館でライブを行うなどかなりの人気でシーンにセンセーションを起こしました。キャッチ―な音からからハードなサウンドまで幅広い音楽性の楽曲をリリースします。これは、今になってみればMIYAVIの中で実験的な意味合いがあり様々な音楽や自身の可能性を探っていたかのように思います。

アメリカ留学~現在

そうしてデビューから快進撃を続ける中で、すでに海外で演奏する機会も増えてきて言語の壁という問題に直面します。そこでロサンゼルスへ留学し英語を一から学びなおすという選択をしました。これが彼にとってターニングポイントになります。「日本人が西洋の楽器、ギターを弾く意味とは何なのか」ということを考えるようになり、日本の伝統楽器である三味線から着想を得ます。そうして現在のMIYAVIのスタイル、スラップ奏法というものを確立しました。

気の遠くなるほどの自問自答と鍛錬の賜物が、世界で活躍する現在のMIYAVIというキャリアを作り出したのでした。

必聴アルバム

まず聞いてほしいのは,、5thアルバム「WHAT’S MY NAME?」

ビジュアルロック時代のMIYAVI節の名残と流暢になった英語で歌い上げる現在のMIYAVIの世界観両方が点在している点においてこのアルバムはMIYAVIの分岐点になったアルバムかなと思います。初めて聞いたときは衝撃的過ぎて「ネオ・ロックが始まったな」という印象を受けました。

MIYAVIにとって重要な、現在でもLiveの定番となっている名刺代わりの名曲「WHAT’S MY NAME?」ではロサンゼルスで磨かれた超絶技巧なスラップ奏法を開幕から聴かせてくれます。それからの「A-HA」「CHILLIN’ CHILLIN’ MONEY BLUES」ではMIYAVIならではの世界観によるユーモアにあふれた楽しい音楽を忘れたわけじゃない、根本的には何も変わらない、あくまで進化した雅-miyavi-なのだということを再認識させてくれます。また、「SHELTER」「UNBREAKABLE」では今後のアルバムでも痛いほど実感する日本人離れしたMIYAVIのグルーブを存分に味合わせてくれる曲なんかもあってかなり満足感が高いです。それからラストナンバーとなる「SURVIVE」ではスラップ奏法の追撃でボコボコに殴られて終わるという。曲数も15曲あり、かなりいろんなMIYAVIのエッセンスが詰め込まれていて正直頭から最後まで聴くのは体力がいりますが、内容的に文句なしの大名盤となっているので一聴の価値があるアルバムなので是非聴いてみてください!

NEXTステップ

次に紹介したいのは7thアルバム「MIYAVI」

このアルバムは人気の曲が多く、今でもライブのセットリストに入っている曲が多いという印象があり、名盤です。

このアルバムから本格的に世界進出が始まり、リリックも全編英語の歌詞で綴られていたりと今までのアルバムとはテイストが異なります。スケールの大きくなった活躍に昔からのファンは少し離れた人もいたのではないかと思います。ですが、それはあくまで進化の過程に過ぎず、決して今までの自分を捨てたわけではないということをすぐにわからせてくれます。

2曲目「Horizon」は、アルバムのリードトラックとして君臨するダンスビートの曲です。MVの通り、地球、自然、人類といった広大なテーマを感じさせる非常にノリがいいナンバーです。鼓動、ビート、ダンスといった音楽の根源的なパワーを感じる一曲です。そこからの3曲目、疾走感抜群なナンバーの「Chase it」。ここで我々リスナーの心はがっしりロックされます。サンプリングの音もたくさん入っていたりするのでかなり遊び心があって面白い一曲です。それから4曲目、艶っぽい、セクシーなナンバーの「Secret」。乾いたスネアの音とギターが絡んで、エロいです。ついでに言うと、MVもこれまたエロいです。それから6曲目「Guard You」。Liveでも鉄板のバラードです。家族への想い、自身の生き方がテーマになっており、ギターも声も優しく語り掛けるようで愛に溢れた一曲になってます。それからそれから、アルバム曲で終わらせるのはもったいない、7曲目「No One Knows My Name」です。この曲はかなりギターがスラップします。MIYAVIを象徴するようなフレーズが随所に散りばめられているのでかなり聴きごたえあるのではないかと思います。それからの9曲目、「Ahead Of The Light」はかなりアグレッシヴな一曲です。パワーに溢れていてかなり細かいところのサウンドまでこだわっているのが伝わってきます。曲の展開も今までにない構成になっていてかなり聴いていて面白いです。あとMVの族車とデコトラに囲まれながら演奏するMIYAVIっていうのもかっこいいです。

と、そんなこんなで全曲は紹介しきれませんが人気の楽曲が集中しているだけでなくアルバム全体を通して洗練された作品になっているので是非手に取ってきてほしいアルバムです!

MIYAVIをより楽しむ

MIYAVIについてもっと知りたくなったら、次に紹介したいのは「MYV☆POPS」

MIYAVIがヴィジュアル系の最前線にいたころのアルバムでメジャー2枚目のアルバムです。

収録曲は10曲中7曲がシングル曲という非常に濃い内容のアルバムです。今のMIYAVIと比べるとずいぶんキャッチ―な曲が多く、過小評価されているアルバムですが個人的には大好きな思い入れがある曲ばかり。全体的にアコースティックギターの音が多く使われているのも特徴の一つです。

まず1曲目「Are You Ready Rock?」。アコースティックギターとターンテーブルという斬新な構成で、かつ激しいロックの部分もちゃんとカバーしているっていう、2000年代の当時にはないほんとに革新的な真新しいロックを聞かせてくれます。それから2曲目、「結婚式の唄」は自身オリコンチャート最高位を記録した曲でMIYAVIのポップな部分とユニークさが詰め込まれている楽しい曲です。本来ロックってこうであるべきだよねっていう、難しいテクニックとか理論的なことは抜きでリスナーが聴いていて楽しいのが正義ということを思い出させてくれる、個人的に非常な大切な曲です。続いて「セニョールセニョーラセニョリータ」「Gigpigブギ」とそれぞれスパニッシュなラテンサウンド、ロカビリーのリズムが盛り込まれていて日本にはないサウンドの曲で本当にMIYAVIの音楽性の広さが伺えます。相当音楽を研究しているんだなっていうことがよくわかります。

それからメッセージソング3連発からのエールソング3連発となりますが、後半はファンに向けてのメッセージを綴った「Dear my Friend」「ピースサイン★」などなどMIYAVIの優しい人柄がよく出ていて当時のV系の中でも際立った存在だったことが伺えます。平成っぽいというと語弊が生まれるかもしれませんが、時代を作った名盤であることは間違いないです!

おわり

というワケで今回はMIYAVIについて簡単にまとめさせていただきましたがいかがでしたでしょうか。

サムライギタリストってめちゃカッコいいですよね。日本を代表するギターヒーローとしてシーンを牽引してきたMIYAVIのロックは本当に色褪せることがないです。

僕は昔からのMIYAVIファンでずっと追っかけてきましたが、今年で活動21周年を迎えております。年齢も41歳とは思えないほどかなりアクティブで若々しく、年々活動もステージングもヒートアップしていくばかりのMIYAVIからは目が離せませんね。

近年はバラエティ番組への露出も増えて来て、いったい彼がどんな人物でどんな音楽をしているのか、気になった方に参考にしていただけると嬉しく思います。また、YOSHIKI、hyde、SUGIZOといったオールスターメンバーを集めたTHE LAST ROCK STARSにも参加しており今後の活躍に期待大ですよね。

また、MIYAVIめちゃくちゃ好きだよっていう人は是非コメントやリプライで感想を聞かせてくれると嬉しいです!

では、また見てね~!

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