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みなさん、Benjazzyというラッパーをご存知でしょうか?
HIPHOPクルー「BAD HOP」のメンバーのMCです。
BAD HOPのメンバーの中でもスキルフルなラップが高く評価されていて、呂布カルマや漢a.k.a.GAMIなど名だたるラッパーたちも彼を評価するほどです。
そんなBenjazzyですが、華々しい活躍とプロップスのバックには一体何があったのでしょうか。楽曲、人生などを語っていきたいと思います!
Benjazzyのラップスタイル
Benjazzyのラップは、リズムのとり方が特異なラップスタイルです。がなるような声でラップする時もあれば、ファルセットで気持ち悪いフロー(褒めてます)でラップしたり。そして、一番の武器が攻撃的かつ高速フローのラップスキルです。
そんなスタイルですが、Benjazzyが最も重きを置いているのがリリック。聴き取れるギリギリの速度でのラップを心掛けているだけあって、(初見1発目で聴き取るのはほぼ不可能ですが)韻を踏んでないように聴こえてもフローで踏んでいたり、パワー系かと思いきやテクニカルなことをする器用なラッパーなんです。
Benjazzy名前の由来
元々は「Yellow Benjamin」という名前にしようと思っていたBenjazzy。ですがメンバー内で名前を発表するときにYellow Patoに先に「Yellow」を使われてしまい、造語で「Benjazzy」を名乗ることになります。
BAD HOPのメンバーをラッパーへ導いた張本人
現在のBAD HOPをHIP HOPの道へと導いた張本人は、実はBenjazzyです。時は2010年、当時「B-BOY Park」の裏で行われていたイベント「Bad Boy Park」にT-pablow(当時15歳)を誘って2人で見に行き、現場での日本語ラップを体験します。ちなみにそのときの出演メンバーは、妄想族、漢a.k.a.gami、OZROSAURUS、“E”qual、AKIRA、RYUZOなどのそうそうたるメンツ。
その後、T-Pablowは兄弟の逮捕をきっかけに叔母のもとへ渡米する事になり、USのHIP HOPカルチャーに触れてBAD HOPへ輸入するのですがその話はまた別の機会に。
とにかく、Benjazzyは16歳の頃からフェイクIDで渋谷VUENOSなどのクラブへ出入りするほどの筋金入りのヘッズでした。
Benjazzyが刻んだタトゥー
BAD HOPと言えば、メンバー各々が刻んでいる個性的なタトゥーも気になりますよね。
他のメンバーは派手に体中に刻んでいるのに対し、Benjazzyはあまり多くは入っていません。しかし特徴的なのは頭に刻まれた2つのタトゥー。1つはこめかみにBAD HOPが立ち上げたファッションブランド名である「BreatH」、そして後頭部には数字の「7885」。一番目立つ場所でアイコニックな場所に入っているため、きっとなにか深い意味があるに違いないと思っていたら、なんと実家の所有しているエルグランドのナンバーなのだとか。どこまでも面白い男です。
突然の結婚発表
2024年12月24日、衝撃的な発表を耳にしました。それはいったい何かというと、突然の結婚発表でした。しかもお相手が、かつてABEMA「BAD HOP1000万1週間生活」で共演し、YZEERによりハニートラップドッキリを仕掛けられたお相手の女性「まゆこ」さんであったというのだから驚きです。ドッキリ企画の後もライブの打ち上げ等に誘い、Benjazzyからの積極的なアプローチによって交際へ発展したと番組で紹介されていました。しかもお子様も産まれ、「綴人」(ていと)君と名付けたとも番組で語られていました。おめでとうございます!!
BAD HOP内でも存在感が圧倒的なBenjazzy
「B2B feat.Benjazzy&Bonbero」
Benjazzyと言えば、これです。
正直、早すぎて全然言葉を拾えないしリリック見ながら聴いても置き去りにされてしまうほどギアがかかった曲です。
”俺のバースならヘッズより 同業者に高く売れてる”
ぐうの音も出ません。。。
「ppopin feat.Benjazzy,YZEER&Bark」
これはガチでやばい。
hookからBenjazzyのバース、その後のhookが終わるまで音に隙間が無さすぎて普通に窒息するところでした。がちで。
ほんとに、再生数は何故か少ないですが1回聴いてください。
この曲、個人的にBenjazzy史上一番好きかもしれないです。
「CALLIN’ feat.G-kid,Bark&Benjazzy」
BAD HOPの中でも上位で好きな曲です。
全員リリックがカッコ良すぎるのですが、Benjazzyのリリックに注目です。
”辞めれねぇよお前のせいでさ
なるべくして成り上がるよ
お前の分もBUZZ HIGHERを注いで
俺等だけで朝を迎える”
この喪失感というか、寂しさというか。哀愁がありますよね。早口のフローだけじゃないんですよ!!みなさん!抜群の表現力を持ち合わせた上での高速フローなんです!!!
客演でもかますBenjazzy
BAD HOPのメンバーの中でも、客演で呼ばれる回数が多いBenjazzy。
若手からベテラン層までの支持を得ている証拠ですね。
Bonbelo、¥ellow Backsなど「ラップスタア誕生」から名を挙げた若手アーティストの作品にも参加するなどBAD HOP解散後でも唯一作品が披露されているメンバー。正直、Benjazzyにはラッパーを引退してほしくないですね。
また、特筆したいのは解散後もBAD HOPをリスペクトしたリリックを歌っていることです。唯一の年上なのにメンバーのいじられキャラだった彼がメンバーを想ってラップし続けているところに愛を感じますね。
ここからは、Benjazzyが他のラッパーの曲に参加した作品を一部紹介していきます!
MC TOSON「Friday Night Town feat.Benjazzy&Jin Dogg」
”Hennessy麦茶のようにがぶ飲み”
BAD HOPの楽曲で重要なキーワードとなるのが「Hennessy」ですが、それをがぶ飲みというとやはりBAD HOPメンバーが想起されます。
”俺ら成り上がる度 乗っかる有名税”
これは完璧に「凱旋MC Battle」に出場したときのT-Pablowのサンプリングですよね!?そんなとこから引っ張ってきたの!?もうたまんねぇよ。。
また、JinDoggの「瓶ごと持ってるHennessy」というワード、「Vingoと持ってるHennessy」ということでしょうか?だとしたらえぐすぎます。
¥ellow Backs「Run It Up feat.Benjazzy」
”悪目立ってる my team(South Side)
元を辿りゃただのhoodの悪ノリが
日本中を巻き込んでるトレンドに”
これも、South Sideのhoodといえば川崎南部出身、BAD HOPが日本を変えたことを示唆してます。ほんとに、心からレペゼンしてるんですね。
BIM「Skippin’ Rock feat.Benjazzy」
意外なビートですが、違和感なくBenjazzyが乗りこなしているあたり、仕事人だと思います。
曲中で出てくる「White Tee」、「Suicide」というワード。あえてこの2つの単語を自分のバースで使うことで、Tiji jojoをチラつかれていると思われます。というか絶対そうですよね!
また、個人的にはBIMのパートで「kawasaki Drift」のBenjazzyのフローをサンプリングしているパートが好きです。BAD HOPメンバーのガヤの「Let’s Go!」まで再現していて笑ってしまいました。
また、同じ川崎出身ということもあって2人は飲みに行くほど仲がいいそうです。
般若「土砂降りでも Remix feat.Benjazzy,MACCHO」
メンツ見て仰天しました。般若とMACCHO、そこにBenjazzyだと…?
そのレベルのラッパーからも、スキルが認められている証拠ですね。「土砂降りでも」のRemixなので少しナーバスが入り混じったリリックが珍しく、一聴の価値があります。2021年リリースなのでBAD HOP人気絶頂の時のリリックですね。心にグッとくるものがあります。
Hideyoshi「Go feat.Benjazzy」
この2人が共演するなんてなんか感慨深いですよね。
”マジラップが上手いなんてのは
もう当たり前だし 可も不可もねぇ
お前らが芽がでねぇ理由を人のせいにする頃
咲き誇る万券”
このボースティングがいいですよね。
”入れ過ぎなタトゥーより濃い俺のダチと
もっと上に行き BAD&HOP皆巻き込んでFlow”
BAD HOP、Tokyo Young Vision。同じ世代のラッパーたちがシーンを底上げするために共闘しているような関係、とてもいいですよね。
バトルに出るBenjazzy
最後に、バトル大会に出たBenjazzyです。普段フリースタイルはやらないBenjazzyですが、実は2回だけ大きなバトルの大会に出場したことがあります。
それが「FSL」と「BATTLE SUMMIT」です。
初めて出場したのは「FSL」で、VS Bonbbelo。2人とも高速ラップを得意とする、似ているスタイルの対戦カードでしたが、圧巻でしたね。フローだけではなくて、ちゃんと内容が通った即興のラップでカマしていてびっくりしました。こんなに上手なら、もっと早く見たかったですね!
余談ですが、「FSL」ではZEEBRAからBenjazzyをバトルに参戦させたいと電話をもらったYZEERが2つ返事で了承し、ハメられた形で出場が決まったそうです。2週間練習しまくったとか。それであのクオリティーのラップができるとは、やはり化物です。
「BATTLE SUMMIT」
対戦カードは孫GONG。BAD HOPとのビーフも記憶に新しく、大注目のバトルでしたがこちらも非常に良かったです。
特に、YZEERの名前が出た途端、啖呵を切ったかのようにスイッチが入ったところ、完全にバトル慣れしているラッパーの振る舞いでしたね。
途中のZORNのくだりで完全に食らっている顔をしている孫GONG、そりゃそうなるわな。
結果、大会では準優勝。マジモンの化け物です。
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